この本に出会ったのは
海猫沢めろんさんの
『頑張って生きるのが嫌な人のための本』
を読んだからです。
最後の方に
スティル・ライフの引用が出てきて
そこに書かれていた言葉が
僕に刺さりました。
−−−この世界がきみのために存在すると思ってはいけない。世界はきみを入れる容器ではない。
(略)
大事なのは、山脈や、人や、染色工場や、セミ時雨などからなる外の世界と、きみの中にある広い世界との間に連絡をつけること、一歩の距離をおいて並び立つ二つの世界の呼応と調和をはかることだ、
たとえば、星を見るとかして。−−−
なんと
美しい描写なのだろう…。
一瞬で
心が引き込まれ
気付いたら書店に足を運んでいました。
スティル・ライフ
雪の描写が素晴らしい。
−−−雪が降るのではない。雪片に満たされた宇宙を、ぼくを乗せたこの世界の方が上へ上へと昇っているのだ。−−−
人と人は
どのようにして
わかり合うのだろう。
そもそも
わかり合う必要があるのかどうか
この作品に触れているとわからなくなる。
言葉に依らない関係性
というものが
あるのかもしれない。
言葉の美しさを
著者の感性の豊かさを感じた作品でした。
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